まず、なんといってもファイルサイズがWAVEの1/10くらいになります。現在ではハードディスク(HD)の容量が何ギガバイト(GB)だのなんだので、HDの容量を気にする人なんかいないと思いますが、単純にいえば、上記のWAVE形式のファイルがかなり小さくなると思えば、OKです。容量が小さくなると何がいいのか、となると、まず、Webサイトでの配布などがかなり手軽になります。自作の音楽作品を高音質で配信したりすることもできます。手軽といっても、何メガバイト(MB)もしますが・・・。Windowsの起動音のWAVEファイルでさえ、100キロバイト以上しますのでWebサイトの素材としては適当ではありません。
WAVEなどは音質がよい(音楽CD並でもOK)ですが、ファイルサイズが大きくなるので、ネット環境ではほとんど使い物になりません。そのため、ちょっとした一発効果音としているのが現状だと思います。Windowsの起動音や、エラーメッセージの知らせなど、ネットを介さない環境での使用が主になると思います。
現在ではブロードバンドがどうたらこうたらADSLは当たり前、なんてことがちらほら聞こえますが、インターネット環境はダイヤルアップのアナログ回線の環境の方もいると思いますので、まだまだ、ですね。Webサイトの表示が遅くてイライラするのに、音楽や動画の表示なんて語ってられません。なんてったって、WAVE形式では音楽CD並みの音質のファイルであれば、5分程度の曲が50MBくらいするので、最高速度56Kのダイヤルアップアナログ回線では1時間以上たってもダウンロードできません。
と、まぁファイルサイズが小さくなるだけでなく、音質も音楽CD並に保てるというのもMP3のすごいところです。PCを使いながら、音楽CDをCD-ROMドライブで聞いているという人も多いと思いますが、たとえば、聞きたいCDが2枚、3枚とあったらどうでしょう?2枚、3枚のCD-ROMを搭載できるCD-ROMドライブなら交換する手間も省けますが、MP3を使用すれば10枚CDチェンジャーのコンポだろうが、CD3枚、MD3枚多連装最新マルチコンポだろうと、HDに容量がある限り、音楽メディア交換の手間が省けます。もちろん、再生順番もプレイリストを作って、お気に入りのアーティスト集や、バラード集、80年代ベスト集など思いのままです。
音質などを気にしなければ、PC作業のBGMとして好きな音楽を楽しむぶんには、MP3がいいと思います。音質的には、CD>MP3≧MDといったところらしいです。ファイルサイズが小さくなるため音質の劣化が気になると思われますが、人間の耳では聞き取れない部分を取り除くことにより、ファイルサイズを小さくすることができるらしいです。ビットレートを変化させることもできるので標準より高音質のもの作ったり、音質はやや下がるがファイルサイズを優先してサイズの小さなMP3ファイルを作ることもできます。BGMとして聞くぶんには十分な音質が得られます。実際に聞いてみるとなんとなく音質が違うような気がする程度ですし、聞き比べてどちらが本物なのかMP3なのかと問われてもほとんど大差ありません。高価なサウンドカードや、スピーカーを必要としないなら、PCのCD-ROMドライブで音楽CDを聞いているのと変わらないはずです。CD-ROMドライブの回転音も気にしなくてすみますしし、大事な音楽CDを傷つけることなくケースに保存しておけますからね。
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